それは、ファッションが美意識を市場へと「接続する構造」を持っているからです。
優れた技術や美しさがあっても、それだけでは産業として成立しません。
市場と接続されて初めて、価値は可視化され、価格が生まれ、継続可能になります。
接続がなければ、循環は起こりません
ファッションは、物語化、ブランド形成、価格設計、流通といった複数の装置によって、
美意識を、経済の文脈において新たな価値として更新し続けます。
その構造があるからこそ、生産は単発で終わらず、需要と供給が往復し、循環が生まれます。
長くその現場に身を置いてきた中で感じるのは、
ファッションが持つ接続の構造が、分野を越えて応用可能な本質であるということです。
私は、その構造を“目的”ではなく“媒介”として使いたいと考えています。
伝統工芸の美意識を、新たな市場へと接続する。
接続があるから、循環が始まる。
そして循環することで、継承のかたちはより多様に開かれていくと考えています。